2011年02月24日

心の癒し

こども病院へ行ってきました。

定期的にボランティアで友人がお茶のサービスをしているので連れて行ってもらいました。

難病や重い病気と闘っている小さい子供とそのお母さん、それを支えるドクターや看護士さんに

私たちなんかが・・・お茶なんかが・・・何の役に立てるんだろう。

と半信半疑で北5病棟へ。

病院の中は普通の総合病院などと比べても明るくて、

扉をあけると重い病気の子がいるとは思えないほど。

それは、病院側の工夫もあるのだとは思いますが、子供達やお母さんが想像以上に明るくて

前向きに病気と向き合っているからなんだろう、と感じました。

私たちの淹れるお茶に集まって来る子達は(変な言い方かもしれないけど)

とても元気そうに見えたけど、

屈託のない笑顔の向こうに、どれだけ心を痛め、悲しみ、苦労されていることだろう

と思うとそれだけでグッときます。



1時間程度のティータイムに子供達お母さん、ドクターや看護士さんが

ひっきりなしに来てくださいました

純粋な子供達の反応、飲みながらふっとため息をつくお母さん。

大声で「おいし~い!お茶ってこういう味だったんだ~?!」と

何杯もおかわりをしてくれた看護士さん、

診察の合間に急いで来てくださったドクター。

お茶を飲んでる顔がみんなあまりにもステキで、

その顔を見ているだけで、私は言葉をなくしてしまいました。

(おしゃべりな私を知ってる人は信じないかもしれないけど・・・)

お茶に何の効果があるか、とか インストラクターだから何ができるか・・・とか

頭で考えたり、理屈をいったりしていた私は大バカもんです。

いまさらながら「お茶とはなんぞや」を教えてもらいました。


人の心に響いていくのは言葉や理屈ではないんですね。

もちろん、身体を治して行くのには科学やデータ、人の言葉も力も必要ですが、

心の作用が人の身体に与える影響がどれだけ大きいか・・・

それが「癒し」なんだと。

最先端医療の現場から、直球ストレートで飛んできた思いでした。

この病院では全国でたった1頭しかいない、セラピー犬‘ベイリー’がいます。
(今回は会うことはできなかった・・・残念)

「癒し」という心のケアが先端医療の効果をあげているということです。

「お茶」は「医療支援」と声をあげてくださった病院図書館司書さんが仰ってました。

「病気を目のあたりにし、涙しているお母さんにかけてあげられる言葉なんかなく、

背中をさすってあげることくらいしかできない・・・。

そんな時にお茶を淹れてあげるんです。そのお茶にどれだけ心が癒されるか・・・」

これが、医療支援だと。



ひねってじゃ~っと出すドリンクではなくてお茶ならではだそうです。

きっと人の手が加わる(触れる)「淹れる」という行為もいいのだと思います。


そういえば1ヶ月前お茶が身体にいいと、某産地とある製法にディテールを絞りNHKが放送し、

いろんな感情論が飛び交いました、3月には「テアニン」を切り口に放送するとのことですが、

成分のもたらす効果の裏付けも大事だけど、

「お茶」の本当の良さや人の心に与える影響は、理屈じゃないことを感じ、

医療の現場にお茶で癒しを・・・と企画してくださった図書館司書さんと

誘ってくれた友人に感謝しています。

心身共に厳しい医療の現場でお茶で心が救われる人がいる、

そんな尊いものを作っている、ということを忘れないようにしよう!

  


Posted by くろべえ  at 16:57Comments(4)川根茶